こんにちは。オガワです。皆さん詰将棋、解いてますか?将棋を始めたての初心者の方はまず何をすれば強くなれるのかと悩むことが多いと思います。そこでおすすめしたいのが詰将棋です。詰将棋を解くことで初心者はもちろん、有段者も棋力を上げることができます。具体的に身に付く力は主に次の三つです。
- 先を読む力
- 寄せの構想を描く力
- 脳内で将棋盤を思い浮かべて考える力
このように詰将棋を解くと、実戦で勝つために不可欠な力が身に付きます。以下では棋力別に
- 何を解けばよいのか
- どのように解けばよいのか
ということを私自身の経験から提案していきます。
初心者編
何を解けばよいのか
まず、初心者の方は「詰み」という概念を、考えずに感覚的に理解できるようになりましょう。そのためにはまず1手詰めから解くのが良いでしょう。
ここでの目標は
- 局面を見て一瞬で詰んでいると判断できる(最初はこれが意外と難しいです)
- よくある詰みのパターンを知っている
という状態になることです。この状態になれば、3手詰、5手詰と手数を長くしていく基礎ができます。
おすすめの本は浦野真彦先生の「1手詰ハンドブック」です。浦野先生の本は実戦でも良く現れる問題がたくさん載っていて、この後の中級者編と有段者編でもおすすめしています。
どのように解けばよいのか
まず慣れていないうちは、いきなり問題を解くといっても難しいと思うので、上で紹介した1手詰めハンドブックなどの問題を見て、すぐ解答を見るようにしましょう。これを何周か行うとだんだん詰みのパターンや「詰み」とはどういうことか、といったことが感覚的に分かってくると思います。
その状態になった後に自分で問題を解いていきましょう。このときも、分からなければすぐに解答を見て構いません。1手詰は詰みの形を覚えるのが主な目的なので、時間をかけすぎないように注意しましょう。これを何周か行うと相手玉を詰ますという感覚が身に付いてきます。
1問を3秒ほどで解けるようになれば、その後は3手詰にチャレンジしてみましょう。3手詰に関しても基本は同じで、分からなければ答えを見てよいです。詳しくは中級者編で解説します。
中級者編
何を解けばよいのか
中級者の方は1手詰であれば、一瞬で詰ますことができるようになっていると思います。ここまでくれば3手詰、5手詰、7手詰に挑戦していきましょう。
ここで意識することは
- 数手先の局面を頭の中で想像できる
- 3手1組、5手1組、7手1組の手順のパターンを知っている
という状態になることです。
一つ目に関しては、3手詰や7手詰となるとある程度先の局面を想像できないと解くことができないので、脳内の将棋盤を鍛えることができます。
二つ目に関しては、1手詰のときは詰みの形のパターンを覚えることが大事でしたが、今回は手順をまとめてパターンとして覚えることが大事です。
おすすめの本はやはり浦野真彦先生のハンドブックシリーズです。個人的には短手数の詰将棋はハンドブックシリーズだけでも十分だと思います。
どのように解けばよいのか
初心者編でも解説しましたが、まずはパターンを覚えるのが大事なので、分からない問題はどんどん答えを見ましょう。分からなかった問題のページには付箋を貼るなどして何度も繰り返しましょう。
ある程度覚えてきて、余裕が出てくれば、今度は問題を覚えて頭の中で解くようにしましょう。この練習を積むことで頭の中の将棋盤で考える力がつきます。
少し変わった方法として逆側から解くという方法もあります。つまり、自玉の詰みを読むということです。実戦では自玉の詰みを読んで、それを防ぐということもできる必要があるので、有効な解き方の一つです。
有段者編
何を解けばよいのか
有段者の方に関しては二つに分かれます。
まず、ハンドブックシリーズくらいのレベルが怪しい方は、まず7手詰までを一目で解けるようにしましょう。もっと長い手数の詰将棋を解かなければと思う方もいるかもしれません。
ただ、長い手数の詰将棋も結局は短い詰将棋の考え方の組み合わせで解けるものが多いです。
また、実戦では詰みを読む時間はおそらく一分もないと思います。なので、短手数の詰将棋をじっくり考えて解けたとしても、実戦では役に立たないことがほとんどです。このような理由から、まずは短手数を速く解けるようになることを目標にしましょう。
次に、ハンドブックシリーズくらいのレベルは楽勝だという方は、手数の長いものに挑戦しつつ、短手数のものも定期的に(一問数秒のペースで)解くようにしましょう。
なんで短手数も解かなきゃいけないの?と思う方もいると思います。これは長手数の詰将棋を多く解いていると、どうしても解くのに時間がかかり、読みが知らず知らずのうちに遅くなることがあるからです。長手数がマラソンだとすれば、短手数は50m走です。どちらの能力も鍛えることが、実戦で勝つために必要です。
ハンドブックシリーズよりも手数の長い詰将棋ならば、毎月発売されている「詰将棋パラダイス」や、「詰将棋サロン名作選1960~2021」がおすすめです。特に後者の詰将棋サロン名作選は、雑誌「将棋世界」のコーナーである詰将棋サロンから名作を選んだもので、10手台の詰将棋がなんと560題も載っているということでとてもおすすめです。
どのように解けばよいのか
短手数に関しては中級者編で紹介した通りです。
長めの手数の詰将棋に関しても基本的にこれまでに紹介したような方法で良いと思いますが、例えば
- 頭の中で解いて脳内将棋盤を鍛える
- 実戦を意識して時間制限をつける
- 逆向きにして解く
という方法が考えられるでしょうか。特に長い手数に関してはパターンを覚えるというより、読みを鍛えるという役割が大きいので、一つ目の解き方がおすすめです。
もし何か良い解き方があればコメントから教えてくださると喜びます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?将棋はほとんどの場合、相手玉を詰まさなければ勝てないため、詰将棋は上達するうえで避けては通れない道です。ぜひこの記事の方法を参考に、上手く詰将棋を活用して上達しましょう。
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